労働基準法は昭和22年（1947年）に制定されています。
わたくしはまだ見ていませんが、先頃「三丁目の夕日」という映画がヒットしました。
この映画は昭和33年（1958年）頃の日本の下町を描いた映画だそうですが、それよりもまだ10年前に労働基準法は制定されています。

昭和22年頃の日本の社会を想像してみて下さい。

携帯電話もありませんし、まだ各家庭に電話もテレビも普及していなかったでしょう。
コンピュータもありません。
外食チェーン店も量販店もスーパーもありません。
24時間営業の店もありません。
当時の花形産業は、繊維や炭坑。
男性の平均寿命は50歳、女性は53歳。
仮に労働基準法の作成に携わった方が、40歳だとすれば、明治生まれになります。

このようなことを頭の片隅に置いて、労働基準法を読むと案外理解しやすいです。
もちろん、労働基準法は幾多の改正を経ていますし、男女雇用均等法や育児・介護休業法なども新しく制定されていますが、労働基準法の基本的なことは大きくは変わっていません。

なぜこんなことを書いたかというと、顧問先のコンサルティングをしていると、「法律がおかしい！」とよく言われるからです。

私自身のそのことについてのコメントは差し控えますが、法律と各社の現実との「落としどころ」を見いだし、各社のがよりよく発展するようにアドバイスするのが、私の仕事と思っています。



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